偏愛マップで「メンバーの得意なこと」を深堀りしてみた!

偏愛マップってなんだ?
偏愛マップは、教育学者・齋藤 孝先生が2004年に刊行した書籍、「偏愛マップ―キラいな人がいなくなる コミュニケーション・メソッド」から広まりました。
この書籍では、1枚の紙(A4程度の大きさ)に個人が偏愛するものをキーワードとして書き込んでマップを作り、それをチームやグループのメンバーと交換したり発表しあったりすることでお互いの理解を深め、これまでよりも一歩進んだコミュニケーションを図ることができる方法を提示しています。
会社でも学校でもサークルでも、ついつい「この人、ちょっと苦手だなあ」と思ってしまう瞬間はあるもの。人間だもの。でも、その苦手だと思っていた人が持っている意外な趣味や特技や知識に触れ、新たな一面を知ることができると理解が深まり、自分で勝手に思い込んでいたイメージが自然に変わったりする。そのきっかけを作ってくれるのが偏愛マップというわけで、「キラいな人がいなくなる」という書籍のサブタイトルはその辺りに由来しています。
また、偏愛マップの効果はそれだけではありません。
そもそも各自の偏愛をキーワードにして共有するということは、各自が持つ趣味・特技・知識などを改めてみんなで共有できるということで、そこから何かが生まれる可能性があるということ。新たな仕事に繋がるかもしれませんし、たとえ何も繋がらなくても、こうしたブログのネタにもなるわけです!
そしてSoichiroで、この「偏愛マップをやってみよう!」という話が持ち上がったのは、2025年の確か3月ーーあ、先に言っておきますが、苦手な仲間がいるとかそういうことじゃありませんからね。ウチはみんな仲いいですし、社内の雰囲気も和やかですからね。ではなぜ偏愛マップなのかというと、実は社員の各々が持つ意外な趣味・嗜好に由来するスキルや特技など、すなわち偏愛情報を網羅する必要が出てきたからなのです。
そもそも偏愛とは

偏愛情報。思わずパワーワードが出て来ましたが、とにかくそもそも偏愛とは何かというと、偏って愛するものや人という意味です。
たとえば映画好きと一言でくくっても、そこには個人の好みや傾向があります。
「見に行く映画はアニメが多いですね、ジブリも鬼滅も好きです」という人がいれば「ホラーやSFものによく行きます」という人もいれば「映画を見るならフランス映画さ」という人もいるでしょう。
また、読書が趣味といいつつ実はマンガばかり読んでいる人がいたとして(誰とは言わない)、そのマンガにもラブコメ、スポーツ、歴史、ファンタジー、青春ものなどさまざまなジャンルがあり、好みの傾向は人それぞれ。
その、個人の趣味や好みや特技の深堀りとしてのど真ん中のピンポイントが偏愛という言葉に集約されるわけです。各自の偏愛には、きっと意外なものや、興味深いもの、さらにはマニアックなものやスリリングなものも出てきそうです。
思えば、会社の仲間に「〇〇さんのご趣味は?」などと見合いのようなことを改めて聞く機会はそうありませんし、個人的に聞いた話題を会社内で共有することもまずありません。
それが偏愛マップなら、各自の趣味嗜好がより具体的にわかるため、そこからの話題も発展しやすく、かつ社員全員で共有しやすい。なにより、なんだか面白そうだと思いませんか?
Soichiroで偏愛マップ・プロジェクトが始動

実はSoichiroでこの偏愛マップに挑戦することになったそもそものきっかけは、「Soichiro自体のマーケティングとして、情報発信を今以上にしっかりとやっていこう」という計画から端を発します。
第一段階として「情報発信のネタ出しのために、まずはメンバー全員のスキルマップを作ろう!」というアイデアが生まれました。スキルマップがあれば、メンバーの得意なことが分かりやすくなる上に、各自が担当する仕事も共有しやすくなり、それらが積み重なればブログのネタにも使える!という目論見があったのです。ということで、まずは社員全員のスキル出しが行われたのですがーー申告された各自のスキルを見て、この計画の発起人かつSoichiroでディレクターを務める松尾・木村の両名は思ったそうです。
「うーん、みんな本当はもっといろいろ持ってるんじゃないかなっていう、出し切ってくれてないなっていう感触が」
「やっぱり、ちょっと一杯入ってリラックスした状態とか、堅苦しくない感じじゃないと聞けないのかなあ」
なんか期待外れだったみたい(笑)。いやそりゃ「持ってるスキル教えてね」と言われたら、級とか段とか所持資格とか、固めの方向でみんな書きますとも。
というそこに救世主が登場しました。我々SoichiroのWebマーケティングアドバイザーを務める森野氏からのアドバイスが、「そういう深堀りなら偏愛マップっていうのがあるよ、やってみたら?」だったのです!
Soichiro版・偏愛マップのフォーマットはコレ!

そもそも偏愛マップは、書き方も形式も基本的に自由。ただ、今回Soichiroには、みんなのスキルに加えて猛烈に愛しているものやこだわっているもの、深い知識があるものを深掘りするという明確な目的があるので、それ用のフォーマットを作らねばなりません。
ということで、松尾・木村チームでまずは9問のお題が作られ、3×3の9マスに文字を打ち込むフォーマットが作られました。お題の内容は以下です。
- つい語っちゃうモノ・コト
例:ラーメン屋さん、推しドラマ、旅行先 - 何回も見ちゃう・行っちゃう
例:映画、YouTube、温泉、居酒屋 - 最近テンション上がったこと
例:激うまランチ見つけた、推しが尊い - これあると元気でる!
例:コンビニのおやつ、好きな音楽、推しの写真 - 呼ばれたい名前
- SNSでつい見ちゃう系
例:猫動画、ルームツアー、メイク動画 - 子どもの頃好きだったもの
例:昆虫採集、プリクラ、ミニ四駆 - じぶん的こだわりポイント
例:朝のコーヒーは豆から! 靴下は絶対くるぶし! - 「えっそれ好きなん?」って言われがち
例:廃墟の写真集、魚の図鑑、昭和のCM
ちなみに筆者の偏愛マップがコレ!(迷宮入り)

- ①つい語っちゃうモノ・コト
- ・TV特撮(日本:マグマ大使、ウルトラセブン、ウルトラマンティガ、仮面ライダークウガなど。海外:宇宙大作戦など)
・フィギュアスケート(昭和~現在。海外勢も含めた個性的な上位~中位選手)
・80年代~2000年代の、日本&海外のロック(主にPUNK、Oi、SKA、NW) - ②何回も見ちゃう・行っちゃう
- ・フィギュアスケートのYoutube動画
・日本と海外のSF&ホラー映画
バタリアン、ヒドゥン、スターシップ・トゥルーパーズ、地底探検、トレマーズ、マタンゴ、ガメラ2など - ③最近テンション上がったこと
- ・個人的に非常によく効く、眠くならない花粉症の薬を見つけたこと。しかも大容量でお安いマイナー薬
- ④これあると元気でる!
- ・うまかっちゃん
・ポイフル - ⑤呼ばれたい名前
- 好きに呼んでOK
- ⑥SNSでつい見ちゃう系
- ・X、YouTube
- ⑦子どもの頃好きだったもの
- ・特撮全般
・フィギュアスケート(見るのも滑るのも)
・SF小説と推理小説(アイザック・アシモフ、JPホーガン、カート・ヴォネガットJr、ネビル・シュート、江戸川乱歩、横溝正史など) - ⑧じぶん的こだわりポイント
- ・アイスコーヒー1日1リットル
・ピザポテトは1か月に1袋にしないと危険 - ⑨「えっそれ好きなん?」って言われがち
- ・石(ミネラルショーなどで数百円の安くてきれいな石を買う)
・食品サンプル

石(インド産。1個100円~300円くらい/ミネラルショー)
いやこれ発展のしようも仕事に活用も無理じゃないかしら……何より、みんなにドン引きされないか心配な代物です。偏愛マップって恐ろしい。
いざ、マップを共有してミーティング開始!

ということで、事前に全員の偏愛マップを共有してのオンラインと対面に分かれての ミーティングが今年4月に開催されたわけですが、正直いってひっくり返りました。「ええっ、そんなご趣味がー!」はもちろん、驚愕の仲間発見など個人的にも非常にスペクタルだったのです。以下具体例。
Mさん:「チェコ料理屋さん」に何回も行っているそうなんですが、チェコ料理とか食べたことないですし、どんな料理なのかどんな味なのか知りたいしかありません!あと「こけし職人録」が好きってなんすかーー!
Nさん:子供の頃好きだったもので出てくるのが「プリンプリン物語」一択ってどういうことっすかーー!思わずルチ将軍の決めセリフ一緒にハモっちゃったじゃないですかー!!
Oさん:「ティム・バートンの演奏会」でテンション上がるんっすね、うふふうふ私バートン映画の音楽担当のダニー・エルフマンが若いころやってたオインゴ・ボインゴってバンド大好きなんですよ70年代末米国発のNWにしてミクスチャーの創始バンドの1つです!
Sさん:「最近ずっと見てるヒーローショー動画の中の人が友達だった」ってそりゃテンション上がりまくりですよね!
Wさん:ヨーロッパ旅行をついつい語りつつも「廃墟、古い建物、地図」がお好きなんですね、私も大好物です!何かが起こりそうな古城とかぜひ教えてくださいませ!
Aさん:まさに大作なジオラマ作りが得意なことはメンバー全員が既に知っておりますが、やはり子供の頃から模型やプラモデルがお好きだったんですね、ほっこりしました!

こんな感じで盛り上がる盛り上がる!まあ、私があえて突っ込みネタばかり拾っているわけですが、みなさんもちろん少女漫画などのカワイイ趣味や、コートやジャケットなど洋服に対するこだわりや、サッカーのご贔屓クラブチーム、漫才やコントなど、幅広い趣味について出てくる出てくる。
松尾・木村のイメージを超える収穫があったのではないかと思います。
そして、大量のネタが出てきたわけですので、ここから各自の偏愛を発揮するSoichiroの情報発信がスタートします。
どうぞご期待くださいね!