【2021年度IT導入補助金】概要と予測をご紹介
2020年12月15日に、令和2年度第3次補正予算案の事業概要が発表されました。
2020年度のIT導入補助金には新たにコロナ対策である特別枠が設けられましたが、2021年度の特別枠(低感染リスク型ビジネス枠)は継続されるのか、要件は変わっているのかを分析し、予測いたしましたのでご紹介したいと思います。
また、申請が始まる前に準備しておいたほうが良い項目を集めましたので合わせてご覧ください。
※情報は随時更新していきます。
2021年度IT導入補助金の概要と予測
概要
現時点で公表されている情報の概要は下記です。
補助額 | 30万〜450万円 |
補助率 | 【通常枠】1/2 【低感染リスク型ビジネス枠】2/3 |
要件 | 複数の業務工程を広範囲に非対面化する業務形態の転換が可能なITツールの導入の支援。(調整中) |
事業目的と概要は以下の通りです。
- 新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、感染拡大を抑えながら経済の持ち直しを図るため、中小企業のポストコロナに向けた経済構造の転換・好循環を実現させることが必要
- 新型コロナウイルス感染症の流行が継続している中で、現下及びポストコロナの状況に対応したビジネスモデルへの転換に向けた中小企業等の取組を支援するため、令和2年度一次・二次補正で措置した特別枠を新特別枠(低感染症リスク型ビジネス枠)に改編
2020年度と2021年度の比較は以下です。
2020年度 | 2021年度 | |
---|---|---|
補助額 | 30万〜450万円 | 30万〜450万円 |
補助率 | 【通常枠】1/2 【特別枠】3/4 |
【通常枠】1/2 【低感染リスク型ビジネス枠】2/3 |
要件 | バックオフィス業務の効率化や新たな顧客獲得などのためのITツール導入 | 複数の業務工程を広範囲に非対面化する業務形態の転換が可能なITツールの導入の支援。(調整中) |
- ※太字:変更があった項目
低感染リスク型ビジネス枠について
上記のように、前回の「特別枠」から「低感染リスク型ビジネス枠」として採用されています。
要件に関しては「低感染リスク型ビジネス枠」の詳細がわかっていませんが、前回とは要件が変わると予想されます(前回とは状況が違うため)。
「低感染リスク型ビジネス枠」の補助率は3/4→2/3?
「通常枠」は変更なしですが、「低感染リスク型ビジネス枠」に関しては補助率3/4→2/3に変更されると予測されます。
スケジュールに関して
詳しいスケジュールは公表されていません。
しかし1月までに税制の閣議決定が行われるため、早くとも2月下旬から3月上旬に開始されると考えられます。
IT導入補助金は申請が早いほど採択される割合が高い傾向にありますので、2月下旬を目処に準備を始めることをおすすめします。当社でも2020年72件の申請において同様の傾向が見られました。
※公募期間及び遡及適用されるかは現時点では不明。
申請が開始される前に準備しておくべき項目
先ほどご紹介した通りIT導入補助金は申請が早いほど採択される割合が高い傾向にあります。
しっかり準備をして、一次公募に備えましょう。
2021年のIT導入補助金の申請が始まる前に準備しておくべきことを下記にまとめました。
gBizIDを取得する
gBizIDとは、企業から国への申請に関わる複数の行政サービスを、1つのアカウントでの利用を可能とする認証システムです。IT導入補助金を利用するには必ず必要な作業となります。
公式では申請から取得まで2〜3週間を要すると言われていますので早めの申請をおすすめします。
参考:gBizID公式ホームページ
年次計画を立てる
IT導入補助金の採択のポイントは、この年次計画がしっかり立てられていること。
ITツールを導入したことによってどう生産性がよくなるのか示す必要があります。もちろん証明する項目も申請内容に含まれますので、早めにしっかり準備しておくことが重要です。
ITツールを導入することによって
- 売上が上がるのか
- 原価が下がるのか
- 労働時間が減るのか
を、しっかり考え、生産性を上げる計画を立てる必要があります。
※人減らしの計画はNGです。
参考:【2020年IT導入補助金】採択のポイント
まとめ
2020年度との違いは多少ありますが、新型コロナウイルスの影響があることは変わりまりませんし、今後もこの状況が長く続くかと思われます。
早めに準備をすることによって補助金がおりる可能性が高まりますので、概要をしっかり理解して申請に備えましょう!
弊社ではIT導入補助金をホームページ作成に利用する際のポイントも紹介しておりますので合わせてご確認ください。
【2020年IT導入補助金】ホームページ制作に利用する際のポイントまとめ
- 監修者
岩永 武大
1977年生まれ。中小企業診断士、経営学修士。
株式会社 知好楽ネットワーク代表取締役。
プログラマーを経て、中小企業向け会計・給与・販売管理等の業務パッケージソフトメーカーに10年勤務。営業を5年経験後、新規事業の立ち上げに参画し、企画・営業・サポート業務の立ち上げを果たす。
同時期に東洋大学大学院にて経営学修士を取得。(修士論文は、「中堅企業の多角化戦略の成功要因 — 新規開発戦略における動向と課題 —」)
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