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街中のイケメンを拝むために挑んだ本気の商品開発

はじめまして!この度Soichiroに新卒入社したテラシマです。
私は専門学校でプロダクトデザインを学んでいました。今回一年を通して取り組んでいた卒業制作のマスクについてお話ししたいと思います。

イケメンの顔、拝みたくないですか?

私は大のイケメン好きです。街中で常にイケメンを探して歩いています。しかし、街中のイケメンたちはマスクをしている率が高い!私はそんなイケメンに対して「勿体無い!イケメンなんだから顔見せてよ!!」と悶々としておりました。イケメンたちの顔を見るためにどうすればいいのかを常に考え、「顔が見えるマスク」があればいいのではないかという考えにたどり着きました。

そもそもなぜマスクをするの?

マスクをする理由はさまざまですが主に2パターンに分けられます。
1つめは風邪や花粉を予防したり、他人に病気をうつさないため。これは迷惑をかけないためにやむを得ない状況で装着します。イケメンだからってうつされたら嫌ですよね。

2つめは、ノーメイクを隠したり、自分の顔を隠すため。これは相手に、コミュニケーションに対して消極的なイメージを与えてしまいます。コミュニケーションに対して消極的なイケメンも悪くないのですが、怖いイメージがあってなんとなく近寄りがたいです。

イケメンのマスク姿

マスクであなたの信頼感を失っています!

ではなぜマスクをすると怖いイメージや、冷たい印象になってしまうのでしょうか。その原因はマスクで笑顔が隠れてしまうから。笑顔は人に信頼感や安心感を与える効果があると言われています。想像してみてください。イケメンがこちらに笑顔で挨拶をしてくれたら…無愛想な挨拶より安心感があるように感じませんか?

マスクによる効果

笑顔と予防が必要な現場

そこで私はある条件を設定しました。

  • 感染予防などの理由でマスクが必要な現場
  • コミュニケーションを常にとっている現場
  • 信頼感や安心感が必要な現場
  • イケメンがいる現場

これらの条件を満たす現場は病院です!病院では、感染予防や、診断結果が変わらないようにマスクをしているため、マスクは必要不可欠な存在です。しかし、病院こそ医者と患者のコミュニケーションが必要であり、患者から医者への信頼感が必要です。そこで笑顔が見え、感染予防ができるマスクを制作しようと考えました。

マスクの調査

表情が読み取れるマスクをデザインするために必要な調査・分析を行いました。

  1. 医療関係者へのアンケート調査
  2. 患者へのアンケート調査
  3. 表情筋の研究
  4. 市場に出ているマスクの形状の調査・分析
  5. フィルター位置の研究
  6. 素材の研究

1.医療関係者へのアンケート調査

調査対象は20名ほどの医療関係のスタッフがいる街の内科のクリニックです。目的は、制作にあたって新たなアイディアの発掘、マスクの現場でのあり方について知ることです。こんな内容でアンケートを実施しました。

  • 実際にマスクをしていても患者から病気を感染したことがありますか
  • マスクをすることによって表情が見えなく、患者に怖がられた経験はありますか
  • 1日のうちのマスクの装着脱はどのくらいの頻度でしますか
  • マスクをしていて、恥ずかしくない、かつ表情を見せることができるにはどの顔だと思いますか(写真1)
  • 実際に、相手に表情を伝えることができるマスクがあれば使いたいですか
  • このマスクを実際に現場で装着するとしたら大げさに感じますか(写真2)
マスクの比較画像
(写真1)マスクの透明度。左から透明度80%、60%、40%。

(写真2)前期に制作したマスクの試作品

結果はこうなりました。

Q1. 実際にマスクをしていても患者から病気を感染したことはありますか

結果1

Q2. マスクをすることによって表情が見えなく、患者に怖がられた経験はありますか

結果2

Q3. 1日のうちのマスクの装着脱はどのくらいの頻度でしますか

結果3

Q4. マスクをしていて、恥ずかしくない、かつ表情を見せることができるにはどの顔だと思いますか(写真1)

結果4

Q5. 実際に、相手に表情を伝えることができるマスクがあれば使いたいですか

結果5

Q6. このマスクを実際に現場で装着するとしたら大げさに感じますか(写真2)

結果6

この結果から

  • マスクで伝わらなかった表情を言葉や態度で補っていること
    マスクを透明にすることによって装着側の負担を減らすことができる
  • ゴテゴテにデザインしたマスクは威圧感があるという意見が多かった
    従来のマスクに形状を近づけるようにする
  • 70%以上の人が1日に3回以上装着脱をする
    1日何枚も使用するため、安価な物にしなくてはならない
  • 80%の透明度が一番つけていて違和感を感じない
    80%に近い透明度に仕上げる

2.患者へのアンケート

調査対象は専門学校の卒業制作途中発表展の来場者で、男女年齢を問わない一般の方109人です。目的は、患者側の意見を知り、客観的に見てもらうことです。 アンケート内容は、「この中で一番表情が読み取ることができ、装着した際に恥ずかしくない顔はどれですか」。皆さんはどの顔だと思いますか?

左から透明度、0%、20%、40%、60%、80%、100%。

結果はこうなりました。

調査結果
調査結果

アンケートから、60%の透明度が一番多い結果になりました。
医療関係者のアンケートでは80%がもっとも多い回答だったため60〜80%の透明度で実現できるように検討をします。

3.表情筋の研究

表情筋には主に3つの特徴があります。

  • 30以上の筋肉がある
  • 表情筋は骨と皮膚に繋がっている
  • 細やかで複雑な表情を作り出すことができる

30以上もある表情筋の中でも特に重要な、笑顔を作る筋肉に絞って研究することにしました。

笑顔を作る主な5つの表情筋

5つの表情筋を隠さない位置にフィルターを配置することにしました。

4.マスクの形状の市場調査

市場に出ているマスクの形状を調査しました。

市場に出ている主なマスクの種類

結果、従来のマスクは笑顔を作るのに大事な表情筋の部分や口元に折り目や接着面があることが多いことがわかりました。
口元にノイズが入らない形状にすることにしました。

5.フィルター位置の検討

笑顔を作る5つの表情筋を隠さない、かつ息苦しくならないようにフィルターの位置を検討していきます。

フィルター一の検討スケッチ

表情筋がギリギリまで見えて、息の導線の先にフィルターを配置し、息苦しさを感じさせない形状にしました。

フィルター位置最終決定

6.素材の研究

フィルター部分の素材と口元の半透明な部分について研究しました。

分析1
フィルター部分と口元の素材研究1
分析2
フィルター部分と口元の素材研究2

結果、

  • 内側のフィルター
    不織布②(肌感触が良いため内側に使用)
  • 外側のフィルター
    不織布①(厚みがあり、形状維持のために使用)
  • 口元の素材
    不織布③+ポリアミド(目指す透明度でありフィルターと一体感が生まれる、不織布を内側にすることによって曇りが緩和される)

「MIEMASK」

従来のマスクは表情を読み取ることができない、伝えられない。表情が見えないだけで相手を不安にさせてしまう。そんなコミュニケーションの壁をなくすマスク、「MIEMASK」。自然な笑顔を提供します。

MIEMAK写真
MIEMASK完成写真
MIEMASKと従来のマスクの比較写真

MIEMASKコンセプト動画

MIEMASKのコンセプト動画です。自然な見え方が確認してもらえると思います。

MIEMASKの特徴

「MIEMASK」は従来のマスクより、口元が見えやすくなっているマスクです。従来のマスクの性能はそのままで、相手に自分の表情をそのまま伝えることができます。口元を半透明にすることによって、従来のマスクでは言葉や態度で補わなくてはならなかった付ける側の負担を減らし、違和感を与えません。また、息の導線の先に不織布のフィルターを配置しているため息苦しさはありません。
また、「MIEMASK」は不織布で作られているため以下のことが可能です。

  • 大量生産
  • 安価で売ることができる
  • 使い捨てで使用することができる

従来のマスクとMIEMASKの比較表

従来のマスクとMIEMASKの比較表
従来のマスクとの違い

このマスクが病院で使われ、患者と医者が円滑にコミュニケーションをとれる環境になるとともに、マスクを必要とする現場やイケメンに普及して欲しいと考えます。

MIEMASK写真

Soichiroで目指す道

私が目指すデザイナーは「情報を分析して、まとめ上げ、一目でわかるビジュアル化ができるデザイナー」です。
Soichiroはクライアントさまの調査・分析を、さまざまな手法を用いて徹底的に行なっております。この卒業制作を通じて学んだ調査・分析・デザイン力を、これからの仕事に生かしていきたいと思います。