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検索連動型の求人一覧表示機能・Google For Jobsについて

(画像はGoogleより引用)

”Google For Jobs”は2017年6月に大手検索エンジンのGoogleがアメリカで発表した求人検索機能です。ユーザーが特定の検索ワードで検索をすると、検索結果一覧画面に求人情報が表示されるようになりました。

この機能が2018年11月現在、日本国内でも実装されたという報告があり、Google For Jobsに対する注目度はこれから高まる一方でしょう。
この記事ではGoogle For Jobsの概要や対応方法について解説いたします。

注意:記事の内容は2018年11月の調査に基づいています。また、公式に発表されている訳ではないので、正式に実装された際には仕様が変わる可能性があることをご了承ください。

Google For Jobsとは

概要

Google For Jobsとは、特定条件に合致したワード(これをクエリといいます)で検索したユーザーに対して、Googleがクエリに一致するような求人一覧を表示する機能です。 Googleはクローラーロボットと呼ばれるプログラムに世界中のウェブサイトを自動巡回させて情報を集めています。こうして集めた求人情報を機械学習やAIの技術を活用してユーザーに適した結果を選んで表示しているそうです。

Google For Jobsで重視されるのは「検索結果で上位表示されているかどうか」ではなく「ユーザーが探している条件にどれだけ合致しているか」なのです。

Google For Jobs対応地域

北米・南米の全地域や中東・北アフリカの国々、ヨーロッパだとスペインとイギリスなどの地域に対応しています。アジアではインド・香港・パキスタンなどでは実装されています。
現在、日本では公式にGoogle For Jobsに対応していると発表していませんが、求人情報が表示されているという報告が各所で見受けられるので、もしかしたら徐々に対応しているのかもしれません。

Google For Jobsが実装されたらどうなるの?

(図:検索結果イメージ)

多くの人に自社の求人情報を届けられるようになる

Google For Jobsで注目する点はそれが表示される位置です。
Google For Jobsは有料広告エリア直下に表示されます。
つまり、本来の検索結果よりも上部に表示されるということです。

今までは「墨田区 求人」と検索しても大手求人サイトのカテゴリ別のページなどざっくりした情報にしかアクセスできなかったのが、Google For Jobsの登場によって、「検索してすぐに」「具体的な」求人情報を見つけることができるようになります。

先述したように表示結果は「検索結果で上位表示されているかどうか」で評価されているわけではないので、大手求人サイトの案件が表示されるとは限りません。

これによって、ユーザーが求める情報さえ適切に提供していれば、大手求人サイトの情報に載せるよりも、もっと多くの人に自社の求人内容を届けることができるようになるでしょう。

ちなみに、これらの表示結果は「エンリッチリザルト」と呼ばれ、視覚効果や操作機能が追加された検索結果なので、ユーザーへの訴求効果は通常の検索結果で表示される内容よりも高くなりそうです。

求人サイト顔負けの機能

初期状態では3つ表示され、必要であれば全件表示させることも可能です。「他XX件以上の求人情報」の箇所をクリックすると詳細画面表示になり、以下のような機能が使えます。

  • 気になる求人を保存(Googleにログイン状態の時のみ)
  • 求人の絞り込み
  • アラート機能(Googleにログイン状態の時のみ)

絞り込みは以下の項目で可能です。また、絞り込み条件は保存可能で、検索条件に合致した求人が定期的にメールに送信される機能もあります。

(画像はGoogleより引用)

このようにGoogle For Jobsには求人サイトにも負けない機能が搭載されているので、ユーザーにとっても応募までのハードルが下がりそうですね。

Google For Jobsに対応するには?

求人情報をGoogle For Jobsに表示させるには以下の2通りの方法があります。

求人サイトに求人情報を提供する

Google For Jobsに対応済みの求人サイトに求人情報を提供する方法です。 アメリカではFacebook, LinkedIn, Monsterなどが例示されていますが、日本ではどのようなサイトになるでしょうか。リクルートやindeedあたりが有力かもしれません。

求人情報をGoogleに直接知らせる

Googleの検索エンジンがあなたの会社のページの情報を見つけたり理解しやすくしたりするための手段があります。この手段を「構造化データ」といいます。これには専門的な知識が必要なので、サイト制作を請け負っている会社に依頼するといいでしょう。

求人サイトに登録する方法は簡単ですが、自社のサイトの情報をGoogleに知らせる方が柔軟に表示項目などを設定できるのでおすすめです。

Google For Jobsを利用するのに必要な項目

Google For Jobsを利用するためには、以下の情報が必要です。

赤字は必須項目)

内容 備考
基本給 時給、日給などの設定が可能
求人情報が公開された日
求人情報詳細
雇用形態 複数の雇用形態を指定可。フルタイムやパート、ボランティアやインターンなども設定可能
求人元の企業の情報 社名と企業のウェブサイトアドレスを記入
働く場所 複数設定可、テレワークにも対応
職種の名称 検索にヒットしやすい名称が望ましい
求人情報が期限切れになる日付

必須項目だけでなくその他の項目も詳細に書くことで、求職者とのマッチング率も高くなりGoogle for Jobsに表示されやすくなるでしょう。
ただし、Googleによると不完全だったり正しくない情報を載せるよりは、少ない数でも正確な情報を載せてある求人情報を重視するとのことです。

これらの情報をサイト制作会社などに提供すれば専門家がGoogle For Jobsにあなたの会社の求人情報が載るように対応してくれます。

NG例

求人項目以外のものを載せた(イベントの告知、サークルの勧誘など)

こういったものを載せると何らかのペナルティを受ける可能性があります。

期限切れの求人が残っている

期限切れの求人をマークアップしたままにするのもNGです。求人が終わったら速やかに求人情報を削除してもらうように依頼しましょう。

応募機能がない

求人情報ページ上に、ユーザーがその求人に応募するための窓口がない場合はGoogleから「設定が間違ってるよ!」と連絡がくる可能性があります。

業者に依頼する場合は「Google For Jobsに対応してほしい」「構造化データを作りたい」旨を伝えれば大丈夫です。

Google For Jobsはどんな検索ワードに対応しているの?

現在、日本国内では以下のような検索条件に対応しているようです。

  • 企業名+求人
  • 「求人」「営業」など汎用的で検索するユーザーが多い単語
  • 職種+求人
  • 地域名+求人
  • 条件(短期アルバイト など)
  • 待遇(時給XX円+求人)

先ほどの表にあったような項目(雇用形態、勤務地など)での検索には対応していると考えられます。

Google For Jobsの日本での展開はどうなる?

既にGoogle For Jobsが対応しているエリアでは、自社の求人情報がどれだけ表示されたか、クリックされたか、どのくらい応募に繋がったかなどをSearch Consoleの検索アナリティクスから確認できるようになっています。

日本でも今後本格的に実装されるでしょう。そうなれば優秀なマーケターを抱えている大企業がやはり有利になってしまうかもしれませんね。

また、絞り込み条件に合致した求人がメール通知される機能は、もしかしたら日本だとLINEやツイッターに通知がきたり共有できるようにした方が需要があるのではないでしょうか。

まとめ

Google For Jobsが一般的になれば既存の求人サイトの在り方も変わるでしょう。逆に言えば小規模な会社の、あまり人に知られていないような求人でも、質が高い=ユーザーが求めるものに合致するのであれば、多くの人の目に映る可能性があるということです。

求人にあまりリソースを割けない小規模の会社でも、効率よく求人募集をかけられますし、求人サイトに掲載費を払う必要がないので、その分を他の投資に回すこともできます。

間違いなく今後の求人募集のあり方を変えるであろう、Google For Jobs。これからの動向に目が離せませんね。

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