中小製造業の事例紹介はどこに留意すべきか
中小製造業で自社の製品事例を紹介する際に、どういう点に留意すれば効果的なのか考えてみたいと思います。
事例紹介
事例紹介にはさまざまなパターンがあるが、トップページ→事例一覧ページ→事例詳細ページの順で展開される場合が多い。ここでは幾つかの代表例を紹介する。事例1:平出精密
http://www.hiraide.co.jp/seimitsubankin/会社の特徴
従来は専用金型を用いて加工するしかないと思われていたプレス加工部品を、金型なしで加工する高精度精密板金技術を活用し、プリンター、プロジェクター、内視鏡部品を製造してきた。事例の見せ方
製品・課題解決事例はトップページの大型ボタンまたはグローバルメニューから入る。製品事例一覧では多くの事例をダイジェストで伝えている。更に詳細を見たい場合はここから「この事例を詳しく見る」のボタンをクリックすると詳細ページに飛ぶ。
この事例紹介ページが優れているのはタイトルを「課題及び要望の概要」「解決策の内容」「効果について」の3点に明確に分けて説明していることである。
事例の詳細ページ
項目を「課題及び要望の概要」「解決策の内容」「効果について」の3点に明確に分けて説明しているのでメリットが分かり易い。
製品事例一覧
事例の詳細
事例2:柏木モールド
https://www.ksmold.co.jp/会社の特徴
真空成形、不織布成形に強いパッケージのメーカー事例の見せ方
製品・課題解決事例はトップページの大型ボタンまたはグローバルメニューから入る。製品事例一覧ではカテゴリ別に事例の特徴を簡潔な文章で伝えている。
事例紹介ではご要望、解決までの流れ、お客様の声を明確に示しているところが優れている。
会社紹介のダイジェスト版にyoutubeの動画を活用しているのも最近のトレンドである。
事例の詳細ページ
事例の詳細で解決までの流れを「課題」「仮設設定」「ご提案」「問題解決の実行」「改善結果」で示しているのが分かり易い。
製品事例一覧
事例の詳細
事例3:プレス板金ファクトリー
https://www.pressbankin.com/会社の特徴
内部部品の板金加工。特急60分見積もり。試作3日間。低コスト量産を基本としている。事例の見せ方
製品・課題解決事例はトップページの製品の写真から入る。製品事例一覧では製品仕様(用途、材質、板厚、サイズ、ロット、工程手順)及び加工のポイントを明示している。
事例の詳細ページ
事例の詳細で製品仕様(用途、材質、板厚、サイズ、ロット、工程手順)及び加工のポイントを明示している。
製品事例一覧
事例の詳細
事例4:PROTOLABS
https://www.protolabs.co.jp/services/injection-molding/会社の特徴
射出成形のサービスで、アルミ合金金型の使用と自動化による工程の最適化で製作にかかる時間とコストを削減。金型費13万円から、最短1営業日、標準10営業日で製作・出荷。25個から1万個のカスタムパーツや小ロット生産、量産の垂直立上げやオンデマンド製造に対応。事例の見せ方
製品・課題解決事例はトップページの大型ボタンまたはグローバルメニューから入る。製品事例ではセイコーエプソンを事例に取り上げ、かなり掘り下げた内容となっている。
この事例紹介ページが優れているのは製品開発のプロセスについて開発担当者が詳細に述べていることであり、写真も添えて説得力を増していることである。
事例の詳細ページ
余白を生かした紙面構成で事例紹介について担当者が詳細にコメントしている点が説得力あり。
製品事例一覧
事例の詳細
まとめ
中小製造業の事例紹介はさまざまな見せ方があるが、大事なことはユーザーがそこに発注または相談に値する企業かを見極める起点になるということ。そのためには、単に事例をたくさん並べるだけでなく、どこに着目して製品開発をしているのかを分かり易く伝えること。 Webサイトのページ構成は、トップページ→事例の一覧→事例の詳細の順で推移する場合が多いが、この事例の詳細ページでどれだけ説得力のあるコンテンツを提示できるかがポイントになる。
以下は有効なコンテンツの項目であると考える。
例1
- 課題および要望の概要
- 解決策の内容
- 効果について
<ご要望>
<お客様の声>
<解決までの流れ>
- 課題
- 仮設設定
- ご提案
- 問題解決の実行
- 改善効果
- 製品仕様(用途、材質、板厚、サイズ、ロット、工程手順)
- 加工のポイント
メーカーとの共同開発の事例で開発担当者の詳細なインタビュー記事を掲載
最近の中小企業のWebサイトでは会社紹介でYoutubeの動画を使用しているケースが目立つが、動画の説得力を生かして更に動画の適用を有効に考えていくことも今後の課題であると考える。
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