ローソンPBのリブランディングに賛否両論!?パッケージデザインの問題を徹底的に考察する
今TwitterなどのSNSで話題になっている「ローソンプライベートブランド」のパッケージ問題。デザインを総リニューアルし、テイストが一新しています。「わかりづらい」「美味しくなさそう」というマイナスな意見がある一方で、「可愛くておしゃれ」「パケ買い必須」という好意的な意見もあり、賛否両論の意見がSNS上で錯綜しています。
そこで、この「パッケージ問題」にSoichiroが考察したこと、また、Soichiroだったらこうする!という問題の解決策を提案したいと思います。
ローソンパッケージの世の中の意見
今回のリニューアルについてSNS上で話題になっている意見をいくつか紹介したいと思います。
賛成意見
ローソン最強に可愛いパッケージに変更しててパケ買いした pic.twitter.com/DX44ZK7Btv
— なご (@ikng_0) March 30, 2020
ローソンのパッケージデザインが変更になったの「お客さんがパッケージを見て選ぶ」というよりも「パッケージデザインを理解できるお客さんだけが選ぶ」みたいな形だなって感じてた。
— あやにー/加藤 あやか (@ayanie_jp) May 28, 2020
改悪だという人もいるけど、冷蔵庫の中のガチャガチャした感じが嫌な人も多い気持ちに寄り添ってるのも事実だよね。 pic.twitter.com/0ejtbTQETs
反対意見
ローソンのリニューアルしたパッケージデザインがゴミのように見づらいしデザインしたやつ普段納豆食ってねぇだろ なんだよNATTOって北大西洋条約機構か??? pic.twitter.com/b3ZjvnHMX8
— 𝗜𝗡𝗨𝗛𝗜𝗥𝗢 𝗖𝗼.,𝗟𝘁𝗱. (@WnWnO) May 24, 2020
ローソンPB商品の新パッケージ、どれが何やら見分けがつかず超不便。眼鏡を忘れてきたので、いちいち手に取らないと商品名が読めなかった。なんでこんな反ユニバーサルデザインを採用するのかな pic.twitter.com/SsI7r4EuMK
— junkTokyo (@junktokyo) May 17, 2020
購入時の「わかりやすさ」か、生活に溶け込む「おしゃれさ」か
このように、賛成反対意見は「わかりやすさ」VS「おしゃれさ」に分かれていると思われます。
私も実際にローソンに足を運び、陳列されているプライベートブランドの商品を見つけました。確かに文字が小さくて見えにくい商品、陳列棚に隠れてしまって読めない商品名などがありました。しかし商品の統一性があり、情報が洗練され、何よりついパケ買いしたくなるような見た目の可愛さがありました。
デザイナー側の意図と消費者が求めていることの違い
これらのパッケージをデザインしたのは、佐藤オオキ率いるデザインオフィスnendo。プロダクトデザインや、インテリアデザインを手がけている有名なデザイン集団です。
nendoが発表している、今回のパッケージデザインに対するアウトプットが、公式ホームページに載っています。
価格や商品説明は、陳列棚に設置される店頭POPにわかりやすく記載することで、購入後の生活空間に入り込むノイズが減るように配慮した。
引用:nendo公式ホームページ
上記引用に、デザイナー側の意図と消費者が求めていることの違いがあると考えます。nendoは、陳列から購入、購入後の保管の状態まで考えてデザインしていると考えられます。
しかし、消費者の批判意見を見てみると
- 「購入の際に何が入っているのかわかりづらい」
- 「美味しそうに見えない」
という、購入の時点でパッケージデザインを考えており、そこをデザインに求めていると考えらます。
一瞬で商品を判断するコンビニにおいて、陳列棚の商品がわかりづらいという点は、問題があるかもしれません。
しかし、情報を必要最低限にしたおしゃれなパッケージを購入して持ち運んでいる、または所持しているという部分に置いて、商品以上の付加価値が活躍していることは、ブランドとしての存在が確立しているのではないかと思います。
このデザインで消費者の暮らしがどう豊かになるかが問題になるので、どちらかが正解ということは無いのです。
プライベートブランドとしての確立
プライベートブランドは日常にあふれています。
例えば、有名なイオンのプライベートブランド「トップバリュ」
セブンイレブンの「セブンプレミアム」
上記の例では、パッケージに「写真を使用している」、もしくは「中身が見えている」という共通点があります。
先ほど考察したように、購入する際に中身が直感的にわかることが、安心感に繋がったり、味が想像できたりするので、手に取りやすさがあると思われます。
しかし、ローソンのパッケージデザインは、どこにでもあるデザインではなく、従来の王道を外れた新しい形。
購入だけではない、持っていたい、という部分もデザインされており、コンビニのプライベートブランドとして新しい挑戦なのかもしれません。
食品のパッケージで、デザインの一新が成功した例として有名なのが「明治 ザ チョコレート」。
従来の低価格のチョコレートのパッケージとは異なり、中身が見えなく、情報が圧倒的に少ないデザインになっております。しかし、競合商品と陳列棚での差別化が圧倒的であり、チョコレートという商品ではなく、ブランドとしての価値を生み出せている例だと思います。
ローソンのプライベートブランドがこの例に習って、確立していくかはまだわかりませんが、他のプライベートブランドとの差別化においては成功しているのではないかと思います。
カレーの「辛さ」はパッケージのどこで判断しているのか
今回のパッケージリニューアルに関して、度々議論されているのが「カレー」のパッケージです。
これ考えたバカなんとかしろ #辛口ふたつ買ったつもりだった pic.twitter.com/MZbCrT8LJ2
— S-N曲線@2.0.2.0. (@ilovedx3) May 30, 2020
上記投稿のように、購入する際に辛さが判断しづらく、間違って購入してしまう方が出てきてしまった、というのが問題になっています。
他ブランドのカレーの「辛さ」の表現方法
他ブランドのカレーの辛さの表現方法をみてみましょう。
イオンのプライベートブランド「「トップバリュ」
セブンイレブンの「セブンプレミアム」
上記のように、色で分けているブランドがほとんどです。しかし、各辛さの配色は様々で定まっていないことがわかります。
結果、私たち消費者は色で辛さを判断しているのではなく、単なる違いを判断しているだけでなのです。
ローソンのパッケージの「辛さ」の表現方法
ローソンのパッケージを確認すると、他のブランドより色で判断する面積が狭いです。
しかし、他のブランドと違って色以外に辛さを判断する要素があります。
それは、炎のイラストの数です。
色の面積を少なくして、炎のイラストで辛さの表現を補ったことが、消費者の「色で辛さが分かれている」という認識から外れて、買い間違いが生まれてしまったのではないかと考察します。
Soichiroならこうする!
しかし、デザインテイストからして色分けを大胆にするのは難しい。
かといって今のままでは買い間違いを阻止することは、注意してくださいとしか言いようがありません。
そこでSoichiroだったらこういうデザインに変更する!というものを提案したいと思います。
それがこちらです
デザインテイストを崩さず、色で判断できる面積を大きくしました。
一瞬で違いが判断できる色はやはり重要だと考え、デザインテイストを邪魔しない程度の色味を配色しました。
しかしこの色は、色弱者などの方には見えずらい色になっています。そこで、「ビーフカレー」の上に炎のアイコンを足し、炎の数で判断できるようにしました。
従来のデザインの、カレーを囲っている炎を削除し、全てのイラストを統一しました。理由は、遠目から見ると同じに見えてしまうので重要性が低い判断したのと、炎のアイコンを足したことによって情報過多になってしまうと考えたためです。
多少シンプルさがなくなったものの、買い間違いという点においてはクリアできたのではないかと思います。
また、家の中で保管するにも邪魔をしない程度の色味ではないでしょうか。
今後の成長に期待!
いかがでしたでしょうか。
メーカーのリブランディングは度々議論されていて、「前の方がよかった」という意見が出がちです。しかし、ものの見方を変えたり、自分の意見をアウトプットすることによって、その商品がより魅力的になっていることもあったりします。
これからローソンのプライベートブランドが成功するかしないかはまだわかりません。しかし、これだけ商品に対して影響があるパッケージデザインの力が偉大なことを改めて感じました。
今後のローソンのプライベートブランドがこの問題に対してどう対応していくのか、楽しみに見届けたいと思います。