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【IT導入補助金2023】採択率の結果速報と今後の採択率予測分析

2024年3月8日(金)に2023年IT導入補助金の第17次「デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)」・第10次「通常枠(A・B類型)」の採択結果が発表されました。
その結果、デジタル化基盤導入枠の採択率は74.6%でした。

【2023年度】IT導入補助金の採択率

【2023年度】IT導入補助金:デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)

下記の図は横にフリックして全体を見ることができます。

1次 2次 3次 4次 5次 6次 7次 8次 9次 10次 11次 12次 13次 14次 15次 16次 17次 2023年全体 2022年実績
採択率 63.2% 70.2% 75.2% 78.2% 79.1% 77.6% 81.7% 80.5% 74.7% 81.6% 78.6% 75.7% 75.4% 77.8% 79.7% 75.9% 71.1% 74.6% 82.1%
交付決定数 1,735 2,160 3,117 2,796 4,002 5,643 2,727 2,059 2,923 2,845 2,642 2,464 2,287 2,324 3,006 2,716 6,314 50,760 37,639
申請数 2,744 3,078 4,146 3,577 5,061 7,275 3,337 2,557 3,911 3,488 3,363 3,257 3,034 2,989 3,771 3,580 8,878 68,046 45,836

【2023年度】IT導入補助金:通常枠 A類型

下記の図は横にフリックして全体を見ることができます。

1次 2次 3次 4次 5次 6次 7次 8次 9次 10次 2023年全体 2022年実績
採択率 72.8% 72.4% 75.5% 77.0% 76.8% 77.3% 76.9% 77.3% 75.5% 76.0% 75.7% 58.1%
交付決定数 1,363 2,162 2,143 2,160 911 1,691 2,154 1,546 1,754 2,531 18,415 13,621
申請数 1,871 2,987 2,837 2,804 1,186 2,188 2,802 2,001 2,324 3,330 24,330 23,426

【2023年度】IT導入補助金:通常枠 B類型

下記の図は横にフリックして全体を見ることができます。

1次 2次 3次 4次 5次 6次 7次 8次 9次 10次 2023年全体 2022年実績
採択率 63.6% 61.4% 52.9% 60.9% 60.9% 60.7% 60.8% 56.8% 67.9% 59.2% 59.5% 50.5%
交付決定数 28 43 37 42 14 34 31 25 36 42 332 338
申請数 44 77 70 69 23 56 51 44 53 71 558 669

過去(2017年〜2022年)の傾向を踏まえると、2023年のIT導入補助金は高い採択率が予測されていましたが、デジタル化基盤導入枠は大きく採択率が下がっています。
一方、通常枠については、昨年より大幅に採択率が上がっています。

2021年8月末までIT導入補助金は採択率を公表していなかったのですが、2021/8/31の第二次より公開されることになりました。 2020までの結果については、経済省サービス政策課に伺った話と、分析結果を元に今後の採択率を予想いたしましたので、参考にしていただければ幸いです。

監修:岩永武大(中小企業診断士)

【2023年度】IT導入補助金スケジュール・概要について

2023年5月26日に更新されました。

対象者 中小企業・小規模事業者等(飲食、宿泊、卸・小売、運輸、医療、介護、保育等のサービス業の他、製造業や建設業等も対象)
対象経費 通常枠(A・B類型)
ソフトウェア購入費、クラウド利用費(クラウド利用料最大2年分)、導入関連費

セキュリティ対策推進枠
サービス利用料(最大2年分)

デジタル化基盤導入枠
ソフトウェア購入費、クラウド利用費(クラウド利用料最大2年分)、ハードウェア関連費、導入関連費
補助金額 【補助率1/2以内】
通常枠 A類型:5万〜150万円未満
通常枠 B類型:150万〜450万円以下
セキュリティ対策推進枠:5万〜100万円
デジタル化基盤導入型:下限なし〜20万円
レジ・券売機
デジタル化基盤導入型:下限なし〜10万円
PC・タブレット

【補助率3/4以内】
デジタル化基盤導入型:下限なし〜350万円
内、50万円部分
ITツール(会計・受発注・決済・ECのうち1機能以上)

【補助率2/3以内】
デジタル化基盤導入型:下限なし〜350万円
内、50万円超~350万円部分
ITツール(会計・受発注・決済・ECのうち2機能以上)
申請期間 2023年3月28日(火)受付開始
【通常枠 A・B類型】
【セキュリティ対策推進枠】 1次締切:4月25日(火)17:00(終了) 交付決定日:5/31(水)(終了)
2次締切:6月2日(金)17:00(終了) 交付決定日:7/11(火)(予定)
3次締切:7月10日(月)17:00(予定) 交付決定日:8/22(火)(予定)
4次締切:7月31日(月)17:00(予定) 交付決定日:9/12(火)(予定)

【デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)】
1次締切:4月25日(火)17:00(終了) 交付決定日:5/31(水)(終了)
2次締切:5月16日(火)17:00(終了) 交付決定日:6/21(水)
3次締切:6月2日(金)17:00(予定) 交付決定日:7/11(火)
4次締切:6月20日(火)17:00(予定) 交付決定日:8/1(火)
5次締切:7月10日(月)17:00(予定) 交付決定日:8/22(火)
6次締切:7月31日(月)17:00(予定) 交付決定日:9/12(火)
引用 IT導入補助金2023公式 スケジュールページ

※2023年6月時点で確定している募集回のスケジュールを掲載しております。以降のスケジュールは、発表され次第随時更新いたします。

詳細について【IT導入補助金】ホームページ制作・リニューアルに活用法まとめ 2023版の記事でまとめておりますのでご参考ください。

過去のIT導入補助金の採択率について

IT導入補助金は、ものづくり補助金や小規模事業者補助金と異なり、採択率が公表されていませんでしたが、2021年8月31日の第二次より公開されました。

ポイント

2017年〜2022年のIT導入補助金の採択率は約59.7%

下記の図は横にフリックして全体を見ることができます。

年度 2017年 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年 平均
採択率 約50% 約100% 約33% 約42% 59.4% 73.8% 59.7%
交付決定数 非公開 非公開 非公開 非公開 30,825 51,598
総申請件数 非公開 非公開 非公開 非公開 51,936 69,931

2020年まで数字の公開はされておりません。よって経産省サービス政策課に電話をし、おおよそ大体の採択率を直接確認いたしました。

【2022年度】IT導入補助金の採択率

2023年3月23日(木)に発表された、2022年IT導入補助金の第19次「デジタル化基盤導入枠」・第9次「通常枠」の採択結果は以下のとおりです。
2022年全体で、デジタル化基盤導入枠の採択率は82.1%でした。

【2022年度】IT導入補助金:デジタル化基盤導入枠

下記の図は横にフリックして全体を見ることができます。

1次 2次 3次 4次 5次 6次 7次 8次 9次 10次 11次 12次 13次 14次 15次 16次 17次 18次 19次 全体
採択率 87.1% 88.3% 85.7% 87.0% 83.1% 82.4% 81,9% 86.1% 78.6% 78.0% 79.7% 82.0% 78.4% 83.7% 83.7% 82.0% 82.4% 85.6% 77.4% 82.1%
交付決定数 566 1,467 1,562 1,855 1,422 1,601 1,759 2,648 1,092 1,299 1,635 1,503 1,577 1,812 1,886 2,146 3,551 2,810 5,448 37,639
申請数 650 1,662 1,823 2,131 1,712 1,944 2,149 3,075 1,390 1,666 2,051 1,832 2,012 2,239 2,252 2,618 4,312 3,281 7,037 45,836

【2022年度】IT導入補助金:通常枠 A類型

下記の図は横にフリックして全体を見ることができます。

1次 2次 3次 4次 5次 6次 7次 8次 9次 全体
採択率 55.6% 55.1% 49.2% 43.8% 61.1% 65.1% 70.0% 67.3% 68.5% 58.1%
採択数 1,615 1,843 1,415 1,465 1,196 1,521 1,336 1,249 1,981 13,621
申請数 2,907 3,344 2,877 3,347 1,957 2,337 1,909 1,855 2,893 23,426

【2022年度】IT導入補助金:通常枠 B類型

下記の図は横にフリックして全体を見ることができます。

1次 2次 3次 4次 5次 6次 7次 8次 9次 全体
採択率 41.3% 42.7% 41.3% 44.9% 60.5% 59.4% 62.2% 64.3% 62.7% 50.5%
採択数 33 44 43 48 26 38 28 36 42 338
申請数 80 103 104 107 43 64 45 56 67 669

【2021年度】IT導入補助金の採択率(1次〜5次)

2021年1次〜5次類型で、採択率は59.4%でした。(IT導入補助金2021採択結果調べ)

【2021年度】IT導入補助金:通常枠 A類型

下記の図は横にフリックして全体を見ることができます。

1次 2次 3次 4次 5次 全体
採択率 55.5% 56.3% 58.0% 56.3% 57.6% 56.7%
採択数 1,317 2,507 1,648 1,013 1,042 7,527
申請数 2,373 4,452 2,840 1,799 1,808 13,272

【2021年度】IT導入補助金:通常枠 B類型

下記の図は横にフリックして全体を見ることができます。

1次 2次 3次 4次 5次 全体
採択率 52.2% 33.8% 43.4% 49.0% 31.7% 41.3%
採択数 48 53 36 25 13 175
申請数 92 157 83 51 41 424

【2021年度】IT導入補助金:通常枠 C類型

下記の図は横にフリックして全体を見ることができます。

1次 2次 3次 4次 5次 全体
採択率 58.7% 60.7% 61.1% 60.4% 59.2% 60.3%
採択数 1,908 5,869 4,656 3,719 3,595 19,747
申請数 3,249 9,664 7,622 6,158 6,074 32,767

【2021年度】IT導入補助金:通常枠 D類型

下記の図は横にフリックして全体を見ることができます。

1次 2次 3次 4次 5次 全体
採択率 55.7% 61.1% 61.4% 66.7% 63.9% 61.7%
採択数 444 1,036 782 554 560 3,376
申請数 797 1,696 1,273 830 877 5,473

【2021年度】IT導入補助金:通常枠 A~D類型合計

下記の図は横にフリックして全体を見ることができます。

1次 2次 3次 4次 5次 全体
採択率 57.1% 59.3% 60.3% 60.1% 59.2% 59.4%
採択数 3,717 9,465 7,122 5,311 5,210 30,825
申請数 6,511 15,969 11,818 8,838 8,800 51,936

【2020年度】IT導入補助金の採択率

2020年度のIT導入補助金の採択率はトータルで42.0%、以下各回ごとの採択率でした。株式会社知 好楽ネットワーク調べ)。2020年の数字の公開はされておりません。よって経済省サービス政策課に電話をし、おおよその採択率を直接確認いたしました。


下記の図は横にフリックして全体を見ることができます。

1次 2次 3次 4次 5次 6次 7次 8次 9次 10次 合計
採択率 50% 50% 50% 50% 50% 49% 48% 33% 20.8% 19.2% 42.0%
  • ※ 倍率は、経済省サービス政策課に電話してしてヒアリングした結果
  • ※ A,B,C各類型同じ倍率ということでした

上記の通りトータル42%の採択率でした。

【2020年度】IT導入補助金の採択者数

公開されている件数をカウントしました。


下記の図は横にフリックして全体を見ることができます。

1次 2次 3次 4次 5次 6次 7次 8次 9次 10次 合計
A類型 2,464 208 418 462 646 331 599 431 399 545 6,503
B類型 0 5 21 20 26 11 20 18 11 23 155
C類型 0 543 1,326 1,631 3,178 1,842 3,509 3,151 3,344 3,594 22,118
合計 2,464 756 1,765 2,113 3,850 2,184 4,128 3,600 3,754 4,162 28,776

IT導入補助金2020の総予算に関して

今回のIT導入補助金の予算額に関して、中小企業生産性革命推進事業の2020年度補正予算(2020年1月30日成立)は3,600億円計上されております。こちらの予算は、ものづくり補助金小規模事業者補助金IT導入補助金の3つの補助金を「複数年」に渡って、流動的に使用するためのものです。

「複数年」については、巷では3年と言われていますが、3年と決まっているわけではありません。複数年を仮に3年とした場合でも、3600億円÷3で、2020年度が1,200億円と決まっているわけでもなく、3つの補助金の割合が決まっているわけでもありません。

次に、2020年度1次補正(2020年4月30日成立)で700億円が計上され、2020年度2次補正(2020年6月12日成立)で1,000億円計上されています。こちらは全て2020年度のみに使われる予算となります(IT導入補助金でいうと特別枠など)。また、こちらの予算(700億円+1,000億円=1,700億円)も、ものづくり補助金小規模事業者補助金IT導入補助金の3つの補助金で分け合うことになります。こちらも3つの補助金の割合が決まっているわけでもありません。

参考:中小企業:中小企業対策関連予算

採択されない主な理由は?

では、およそ2分の1の事業者様はなぜ採択されないのでしょうか。
それは、形式要件ミスです。
何より形式要件をきちんとミスなく記載する。また、審査項目を外すことなく、しっかり公募要領に合わせて、採択基準に則したものを記入することが大事です。 しっかりとミスの無いよう、申請しましょう。

形式要件をしっかり記載することは最低限必要ですが、採択されるポイントを押さえることも重要です。平均以上の申請書類を提出しましょう。

採択のポイントをまとめた記事はこちらから

IT導入補助金2023の採択率は上がる?

過去6年を調査すると採択率は59.7%でした。約半分は落ちているということになります。不採択理由として、主に形式要件ミスが主な理由と思われます。
2023年のIT導入補助金の「デジタル化基盤導入枠」について申請要件が簡易になっており、主にインボイス対応(軽減税率対策)を後押しする補助金かと想定されます。よって、2023年IT導入補助金の採択率は上がると予想されます。
2023年のIT導入補助金は始まったばかりです。しっかり準備の上、信頼のおけるIT導入支援事業者を見つけ、貴社のIT化・効率化を目指しましょう。

監修者
岩永 武大
1977年生まれ。中小企業診断士、経営学修士。
株式会社 知好楽ネットワーク代表取締役。
プログラマーを経て、中小企業向け会計・給与・販売管理等の業務パッケージソフトメーカーに10年勤務。営業を5年経験後、新規事業の立ち上げに参画し、企画・営業・サポート業務の立ち上げを果たす。
同時期に東洋大学大学院にて経営学修士を取得。(修士論文は、「中堅企業の多角化戦略の成功要因 — 新規開発戦略における動向と課題 —」)

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2023/7/21 更新
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